読むべき一冊だ

「人はほとんどの動機付けの刺激を「読書」から得る。このことは若い人に度々言ってきた。講演や優れた人の話のほうがインパクトは強いが、良い話を聞く機会は読書に比べてはるかに少ない。なぜ動機付けが必要かというと、良い動機付けがないと人は新しい行動を起こさないからである。古市幸雄氏の『「1日30分」を続けなさい!』は、端的にまとまった良書である。動機付けや勉強法を学んできた人には、復習になる。人生に、成長とか自己実現とかいうものを求める人なら読むべき一冊だ。この本は読むべきだと1000人の人が聞いたとする。1000人のうち実際に本を買うのは100人いないだろう。買った本をすぐに読むのは半分の50人で、書いてあることを行動に移すのは2、3人だろう。必要だと聞いて学ぶ人の割合は10%以下で、実行する人は0.2%だとぼくは思っている。ぼくが資格を取るために勉強したとする。初めは半信半疑だろう。だが、勉強の中で動機づけを得るだろう。強いインパクトは、優れた人の優れた話から得るだろう。注意すべきなのは、優れた人が優れた話をするとは限らないことだ。だから、優れた話に出会うのは稀である。稀に出会うと、身体が震える。だが、100人の人がいてぼくが震える話に何も感じない人が80人いるだろう。体が震える感動を得た20人のうち、翌日から生活を変える人は1人いるかどうかだ。実行する人間の割合は1%以下だからだ。ぼくの伯父が中年だった頃、タマネギが身体にいいという報道があった。本も出てブームになった。伯父は数ヶ月に渡って、毎日タマネギを食した。伯父はこう言った。「なにかいいと聞いても、実際にする人はほとんどいないよ。」慧眼であった。学歴はないが、知恵と教養に満ちた人物であった。読むべき一冊だ」 N.I.様 神奈川 40代 男性

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